公益社団法人 全国助産師教育協議会

本会について

会長挨拶

公益社団法人 全国助産師教育協議会 会長 葉久 真理          

 

2023年度の定時社員総会において、全国助産師教育協議会会長(2023-2024年度)に就任いたしました。社会の急激な変化の中で、助産師教育における課題は多様化してきています。機関校/会員皆様の現状を把握し、課題解決に向けて迅速な対応を図りつつ、助産師教育のあるべき姿に向かって邁進していく所存です。どうぞよろしくお願いいたします。

本協議会は、先輩諸姉の助産師教育への深い熱意と多大なご尽力のもと、多くの助産教員が知恵と時間をかけて築き、再構築し、そして新たな改革へと時代の変化を見据えて改革前進してきました。地区活動、委員会活動、そして理事会活動に、機関校/会員皆が関わり、助産師教育のあるべき姿に向かって歩んでいます。その歩みの根本となる定款には、全国の助産師教育の向上と発展を図り、これにより女性・母子とその家族及び社会に貢献することを目的として、8つの目的事業を掲げています。また、少子社会の中で、産後うつや子ども虐待相談対応件数の増加など、妊娠・出産・子育て等をめぐる問題・課題は山積し、助産師教育の重要性が一層問われている現在、本協議会の今後5年間の方向性を示した『助産師教育における将来ビジョン2021 〜持続可能な助産師教育の実現に向けて〜』では、4つのビジョンが提示されています。2023年度は、本ビジョンの中間地点となります。助産専門職としての知識と技術、強い使命感と責任感、高い倫理観ある助産師育成のために助産師教育はどうあるべきか、教育能力の高い教員・臨床指導者の育成はどうあるべきか、社会の潮流を見据えつつ、ビジョンの実現に向けて取り組んで参ります。

また本協議会では、「助産師教育のコア内容におけるミニマム・リクワィアメンツ(2009初版、2021改訂)」をはじめ、「望ましい助産師教育のコア・カリキュラム2020年版」カリキュラムモデル(2022)等を提示してきました。刻々と変化する社会情勢の中で、これらを活用し、評価し、改定していくPDCAサイクルを回し、将来を見据え、未来を牽引する助産師教育の充実を図っていきます。

そして、このたびの新型コロナウイルスパンデミックという大きな試練の中においても、助産師教育の質の担保の観点から、前任の村上明美会長を中心に渡邊典子副会長他5名の委員により「助産学実習の学内実習指針」が示され、途方に暮れることなく教育を継続することができました。今後も関係省庁等からの最新情報の収集と発信に努め、種々対応して参ります。

皆様のご指導・ご協力を賜りますよう、よろしくお願いいたします。